GA4 アクティブユーザーとは?定義・確認方法・分析方法を解説

Google Analytics 4(GA4)は、ウェブサイトやアプリの分析に欠かせないツールです。GA4では、アクティブユーザーという指標が用いられますが、その定義や確認方法、分析方法については、まだよく理解されていない方も多いのではないでしょうか?本記事では、GA4におけるアクティブユーザーの定義、確認方法、分析方法についてわかりやすく解説します。GA4でのアクティブユーザー分析をマスターし、ウェブサイトやアプリの成長に役立てましょう。

GA4のアクティブユーザーとは、特定の期間内にウェブサイトやアプリにアクセスしたユーザー数を表す指標です。具体的には、1日、7日間、または28日間といった期間内に、ウェブサイトやアプリに少なくとも1回アクセスしたユーザーがカウントされます。従来のGoogle Analytics(Universal Analytics)では、セッション数という指標が使用されていましたが、GA4ではセッション数に加えてアクティブユーザーという指標が導入されました。アクティブユーザーは、セッション数と異なり、ユーザーの活動性をより正確に反映する指標です。

たとえば、セッション数は、1人のユーザーがウェブサイトに複数回アクセスした場合、その回数分カウントされます。一方、アクティブユーザーは、1人のユーザーが1日に複数回アクセスした場合でも、1回しかカウントされません。そのため、アクティブユーザーは、ウェブサイトやアプリのユーザーエンゲージメントをより正確に把握するために重要な指標といえます。

GA4では、アクティブユーザー数を確認することで、ウェブサイトやアプリのユーザーの活動状況を把握し、より効果的なマーケティング施策を展開することができます。たとえば、アクティブユーザー数が減少している場合は、ウェブサイトやアプリのコンテンツを見直す必要があるかもしれません。逆に、アクティブユーザー数が増加している場合は、現在のマーケティング施策が効果的であると考えられます。

アクティブユーザーとセッション数の違い:GA4での重要な指標

GA4では、アクティブユーザーとセッション数の2つの指標によって、ユーザーの活動状況を把握することができます。前章ではアクティブユーザーの概要について説明しましたが、ここではセッション数との違いについて詳しく解説していきます。

セッション数は、ユーザーがウェブサイトやアプリにアクセスした回数、つまり「訪問回数」を指します。1人のユーザーが1日に複数回ウェブサイトにアクセスした場合、セッション数はその回数分カウントされます。一方、アクティブユーザーは、1人のユーザーが1日に複数回アクセスした場合でも、1回しかカウントされません。つまり、アクティブユーザーは、「ウェブサイトやアプリにアクセスしたユーザーのユニーク数」を表しているのです。

アクティブユーザーとセッション数の違いをわかりやすく例えると、次のようなイメージです。

例えば、あるユーザーが1日に3回、同じウェブサイトにアクセスしたとします。この場合、セッション数は「3」、アクティブユーザー数は「1」となります。セッション数はユーザーのウェブサイトへの「訪問回数」を、アクティブユーザー数は「ウェブサイトにアクセスしたユーザー数」を表していることがわかるかと思います。

このように、アクティブユーザーとセッション数は、ユーザーの活動状況を異なる側面から示す指標です。GA4では、それぞれの指標を状況に応じて適切に活用することで、より深い分析を行うことができるようになります。

GA4でアクティブユーザー数を分析する方法:具体的な活用例

GA4でアクティブユーザー数を分析することで、ウェブサイトやアプリの利用状況をより深く理解することができます。ここでは、アクティブユーザー数を活用した具体的な分析例とその活用方法をご紹介します。

1. ユーザーのエンゲージメント分析

アクティブユーザー数は、ユーザーのウェブサイトやアプリへのエンゲージメントを測る指標として活用できます。例えば、特定期間におけるアクティブユーザー数の推移を分析することで、ユーザーの関心の変化や、キャンペーンの効果などを測定することができます。また、アクティブユーザー数をユーザーセグメント別に分析することで、特定のユーザーグループのエンゲージメント状況を把握し、より効果的なマーケティング施策を検討することも可能です。

2. ユーザー行動の分析

アクティブユーザー数を、ユーザー行動データと組み合わせて分析することで、ユーザーのウェブサイトやアプリ内での行動パターンを把握することができます。例えば、アクティブユーザー数が多い時間帯や曜日を分析することで、ユーザーの行動傾向を理解し、最適なコンテンツ配信時間やキャンペーン実施時期を検討することができます。また、アクティブユーザー数と特定のページへのアクセス数やコンバージョン率を比較することで、ユーザーの行動経路を分析し、ウェブサイトやアプリの改善点を見つけることも可能です。

3. ターゲットオーディエンスの特定

アクティブユーザー数を、ユーザーの属性情報や興味関心と組み合わせて分析することで、ウェブサイトやアプリのターゲットオーディエンスを特定することができます。例えば、アクティブユーザー数が多いユーザーの属性情報(年齢、性別、居住地など)を分析することで、ウェブサイトやアプリの主要なターゲット層を把握することができます。また、アクティブユーザー数が多いユーザーの興味関心(趣味、嗜好など)を分析することで、ターゲットユーザー層に合わせたコンテンツや広告を配信することができます。

このように、GA4でアクティブユーザー数を分析することで、ウェブサイトやアプリの利用状況を多角的に理解し、より効果的な施策を検討することが可能になります。

GA4におけるアクティブユーザーの確認方法:手順と注意点

GA4でアクティブユーザー数を分析するために、まずは実際にユーザー数をどのように確認できるのか、具体的な手順と注意点について解説していきます。Googleアナリティクス4のインタフェースを使いながら、アクティブユーザー数を把握するための方法をステップバイステップで説明します。

1. GA4にアクセス

Googleアナリティクス4のアカウントにログインし、分析対象のウェブサイトまたはアプリのデータにアクセスします。

2. レポート画面を開く

GA4のインターフェース上部にあるメニューから「レポート」を選択し、アクティブユーザー数を分析するために必要なレポート画面を開きます。

3. アクティブユーザーのデータを確認

レポート画面上部に表示されるメニューから「ユーザー」を選択し、アクティブユーザーを表示するレポートを選択します。ここでは、デフォルト設定の「ユーザー」レポートや、「ユーザーの行動」レポートなどを活用できます。これらのレポートでは、期間別にアクティブユーザー数の推移や、ユーザーのセグメント別のアクティブユーザー数などを確認することができます。

4. 詳細な分析

アクティブユーザー数の推移を分析する際には、期間の設定や比較対象の変更などに注意が必要です。例えば、前年同期比や前月比でアクティブユーザー数の変化を比較することで、ウェブサイトやアプリの利用状況の変動を把握できます。

また、ユーザーセグメント別にアクティブユーザー数を分析することで、より深い洞察を得ることが可能です。例えば、新規ユーザーと既存ユーザーのそれぞれのアクティブユーザー数を比較したり、特定のキャンペーンに参加したユーザーのグループ別にアクティブユーザー数を分析したりすることで、特定のユーザーグループにおけるウェブサイトやアプリの利用状況を詳しく把握することができます。

5. 注意点

GA4におけるアクティブユーザー数は、ユーザーがウェブサイトやアプリにアクセスした日付ではなく、**ユーザーがウェブサイトやアプリと最後にやり取りした日付**に基づいて計算されます。そのため、同一ユーザーが複数日にわたってウェブサイトやアプリにアクセスした場合、そのユーザーは最新のアクセス日のみアクティブユーザーとしてカウントされます。

また、GA4では、ユーザーのログイン状況やアカウントの利用状況など、ウェブサイトやアプリの利用状況に関する様々なデータが収集されます。これらのデータに基づいて、ユーザーの行動パターンを分析することで、ウェブサイトやアプリの改善点を見つけることができます。

UAからGA4への移行:アクティブユーザー分析における注意点

GA4への移行に伴い、アクティブユーザー分析の考え方や指標が変更されたため、UAでの分析経験がある場合でも、注意点が必要です。GA4では、より正確なユーザー行動を把握するために、従来のUAとは異なる定義と計算方法を採用しています。そのため、スムーズに移行し、分析結果を正確に解釈するためには、以下のポイントに注意が必要です。

1. アクティブユーザーの定義の違い

UAでは、アクティブユーザーはウェブサイトやアプリにアクセスしたユーザーを指していましたが、GA4では、**ユーザーが最後にウェブサイトやアプリとやり取りした日付**に基づいて計算されます。そのため、UAでのアクティブユーザー数とGA4でのアクティブユーザー数は、必ずしも一致しません。例えば、UAでは1日に複数回アクセスしたユーザーは、1人のアクティブユーザーとしてカウントされますが、GA4では最新のアクセス日のみカウントされます。

2. セッションの定義の違い

UAでは、セッションはユーザーがウェブサイトまたはアプリと対話した一連の動作を指し、30分以上のアイドルタイムが発生したり、新しいキャンペーンが開始されたりすると、新しいセッションが開始されます。しかし、GA4では、セッションは **ユーザーが最後にウェブサイトやアプリとやり取りしてから30分以内の活動** を指します。この変更により、ユーザーの行動がより正確に把握できるようになりましたが、UAのデータと比較する際には、この定義の違いを考慮する必要があります。

3. 分析指標の変更点

UAでは、アクティブユーザー数は、セッション数やページビュー数などの指標と密接に関連していました。しかし、GA4では、セッションの定義が変更されたため、アクティブユーザー数と他の指標の関係も変化しています。そのため、UAでの分析経験に基づいて、GA4のデータ解釈を行う際には、注意が必要です。例えば、GA4では、セッション数が減少しても、アクティブユーザー数が一定の場合、ユーザーのエンゲージメントが向上している可能性があります。これは、ユーザーがウェブサイトやアプリに長く滞在するようになり、セッション時間が長くなったことを意味するからです。

4. データの移行と比較

UAのデータからGA4に移行する際は、データの整合性を確認することが重要です。GA4では、UAとは異なる計測方法を採用しているため、直接的にデータを比較することはできません。そのため、移行前のデータを分析し、GA4でのデータと比較することで、分析結果の差異を理解する必要があります。例えば、UAとGA4の両方でアクティブユーザー数を比較することで、移行による影響を把握できます。

GA4への移行は、ウェブサイトやアプリの分析方法を一新する重要な機会です。上記に挙げた注意点などを踏まえ、GA4を活用することで、より深くユーザー行動を理解し、効果的なマーケティング施策を展開することができます。

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