ページ表示速度の改善|PageSpeed Insightsの使い方

「ホームページの表示が遅い」

サイトを運営していれば、一度は出てくる悩みだと思います。

ただ、「遅い」と分かっても、どこが原因で、何から直せばいいのかは、意外と分かりにくいものです。

この記事では、測る → 原因を見つける → 効果の大きいものから直すという順番で、表示速度の改善方法をまとめました。無料の「PageSpeed Insights」の見方と、Googleが重視する「Core Web Vitals」の基準も、あわせて説明します。

※この記事の内容は2026年10月時点のものです。ツールの画面や基準は、変わることがあります。

表示が遅いと、何が困るのか

まず、なぜ速度を気にする必要があるのかを整理します。

  1. 読者が離れてしまう
    表示が遅いと、読み込みの途中で閉じる人が増えます。せっかく広告やSEOで来てもらっても、中身を見てもらえません。
  2. 問い合わせや購入につながりにくい
    お問い合わせフォームや、購入ページが遅いと、途中でやめる人が増えます。
  3. 検索順位には、補助的に関係する
    Core Web Vitalsは、Googleのページエクスペリエンスの一部として扱われています。ただし、順位を大きく左右するものではありません。検索する人の目的に合った内容のほうが、はるかに重要です。

つまり、「速くすれば順位が上がる」というより、「遅すぎることで、機会を逃さないようにする」というのが、実態に近いです。

まず測る:PageSpeed Insightsの使い方

改善の前に、現状を数字で把握します。いちばん手軽なのが、Googleの無料ツール「PageSpeed Insights」です。

手順

  1. PageSpeed Insightsを開く
  2. 調べたいページのURLを入力する
  3. 「分析」をクリックする
  4. 「モバイル」と「パソコン」のタブを、それぞれ確認する

2種類のデータの見方

PageSpeed Insightsの結果には、性質の違う2つのデータが表示されます。ここを混同しないのが、とても大事です。

フィールドデータラボデータ
中身実際の訪問者が体験した数字一定の条件で、機械的に測った数字
期間過去28日間の集計その場で1回測る
表示される場所結果の上のほう(「実際のユーザーエクスペリエンス」)「パフォーマンス」のスコア(100点満点)
使い道本当に問題があるかの判断原因の特定、改善後の確認
よくある誤解

「スコアが100点にならない=遅い」というわけではありません。ラボデータは、測るたびに数字が少し変わります。まず見るべきは、実際の訪問者の数字(フィールドデータ)です。

なお、アクセスの少ないページは、ページ単体のフィールドデータが足りないことがあります。その場合は、サイト全体(オリジン)の数字が表示されます。サイト全体でもデータが足りないときは、フィールドデータは表示されないので、ラボデータで判断します。

スマホで閲覧する人が多いサイトがほとんどなので、まずは「モバイル」のタブから確認してください。

Search Consoleでも確認できる

Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」では、サイト全体の状況を、問題のあるページ別に確認できます。「どのページから直すか」を決めるのに便利です。

Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」。不良ページはありませんでした。
PageSpeed Insightsの結果(モバイル)

Core Web Vitals:3つの指標と「良い」の基準

Core Web Vitalsは、Googleが「ユーザー体験にとって大切」と定めた3つの指標です。

指標何を測るか「良い」の基準
LCPメインの内容が表示されるまでの時間2.5秒以内
INPクリックやタップへの反応の速さ200ミリ秒以内
CLS表示中の、レイアウトのずれ0.1以内

基準は、実際の訪問者の75%(4人のうち3人がこの基準を満たしている状態)で判断されます。

従来のFIDはINPへ

古い記事には、LCP・FID・CLSの3つが載っていることがあります。FID(First Input Delay)は、2024年3月にINPに置き換えられました。

FIDは「最初の操作」への反応だけを測っていました。INPは、ページを見ている間に行われた複数の操作への反応を見て、反応が遅かった操作に近い値を基準にします。そのため、FIDより厳しい指標になっています。

表示が遅くなる、主な原因と改善策

ここからが本題です。原因別に、直し方をまとめます。

画像が重い(LCPに最も影響しやすい)

画像は、ページ全体のデータ量の中でも、大きな割合を占めることが多いです。

  • サイズを適切にする:
    画面に表示される大きさより、ずっと大きな画像を使っていないか確認する
  • 圧縮する:
    画質を落としすぎない範囲で、ファイルサイズを小さくする
  • 新しい形式を使う:
    WebPやAVIFなどの、軽い画像形式を使う
  • ファーストビュー画面の外にある画像は、遅延読み込みにする:
    loading="lazy"を指定する

JavaScriptが重い(INPに影響しやすい)

  • 使っていないスクリプトを削除する
  • deferやasyncを使って、ページの表示をブロックしないようにする
  • 重い処理を分割して、ブラウザが操作に反応できる時間を作る

特に、チャットツール、広告、計測タグなど、外部サービスのスクリプトは、重くなりやすい原因です。本当に必要なものか、見直してください。

CSSが重い(LCPに影響しやすい)

  • 使っていないCSSを削除する
  • 表示に必要最低限のCSSを先に読み込み、残りは後から読み込む

レイアウトがずれる(CLS)

読んでいる途中で、ボタンや文章の位置がずれると、押し間違いの原因になります。

  • 画像や動画に、widthとheight(またはaspect-ratio)を指定して、場所を先に確保する
  • 広告やバナー、埋め込み(地図やSNSなど)の領域を、あらかじめ確保する
  • Webフォントが読み込まれたときに、文字の大きさや幅が変わってずれないよう、代わりに表示するフォントとの差を小さくする

サーバーが遅い

ページが表示され始めるまでの時間(サーバーの応答時間)が長いと、すべての指標に響きます。

  • 安価すぎる共用サーバーから、性能の高いサーバーに移る
  • PHPのバージョンを、新しいものに更新する(WordPressの場合)
  • CDN(配信ネットワーク)を使って、利用者の近くから配信する

キャッシュが効いていない

  • ブラウザキャッシュ:
    画像やCSSなどを、訪問者の端末に一時的に保存させる
  • サーバー側のキャッシュ:
    同じページを何度も作り直さないようにする

WordPressの場合は、キャッシュ用のプラグインを使うのが一般的です。ただし、設定を間違えると、表示が崩れたり、更新が反映されなかったりします。設定は慎重に行ってください。

WordPressで特に多い原因

WordPressサイトで、速度が落ちる原因になりやすいのは、次のようなものです。

  • プラグインを入れすぎている(使っていないのに、有効のまま)
  • 機能の多すぎるテーマで、読み込むファイルが膨大
  • 画像を、圧縮せずにそのままアップロードしている
  • ページビルダーで作ったページが、複雑になりすぎている
CrUX Visで確認したデータ

あるお客様のサイトで、プラグインを含むサイト全体を整理し、画像も最適化したところ、モバイルのLCPが1500ms ~ 2000msから900ms程に改善しました。
サイトリニューアルの直前は2500ms ~ 2700msと「改善が必要」とされる数値まで伸びており、良いタイミングでリニューアルが出来た形です。

どれから直すか:優先順位のつけ方

すべてを一度に直す必要はありません。効果の大きい順に、進めてください。

  1. フィールドデータで、どの指標が「良くない」かを確認する(LCP、INP、CLSのどれか)
  2. PageSpeed Insightsの改善案のうち、短縮できる時間が大きい項目から直す
  3. 直したら、もう一度測る(フィールドデータは過去28日間の集計なので、改善の効果が数字に出るまで時間がかかります。直後の確認は、ラボデータで行います)

迷ったら、まずは画像の最適化と、不要なプラグイン・スクリプトの整理からが、費用対効果が高いです。

測定ツールは、ほかにもある

PageSpeed Insights以外にも、速度を測れるツールがあります。

  • GTmetrix:
    詳しい分析結果が出ます。読み込みの様子を、時間の流れで見られます
  • Chromeの開発者ツール(Lighthouse):
    自分のパソコンで、手元のページを測れます。公開前のページの確認にも使えます

ツールによって、数字は少しずつ違います。同じツールで、条件をそろえて、前後を比べるようにしてください。

継続的に、見守る

速度は、一度直して終わりではありません。

  • 新しいプラグインやスクリプトを追加するたびに、遅くなることがある
  • 画像を追加するたびに、重くなることがある
  • 外部サービスの仕様変更で、急に遅くなることがある

サイト開設やリニューアル時は特に月に1回は、Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」を確認することをおすすめします。

よくある質問

  • Q. PageSpeed Insightsのスコアは、何点を目指せばいいですか?
    A. 100点を目指す必要はありません。まずは、実際の訪問者の数字(フィールドデータ)で、3つの指標が「良い」になっているかを目標にしてください。
  • Q. スコアが、測るたびに変わるのはなぜですか?
    A. ラボデータは、そのときのネットワークの状態などで、少し変動します。数回測って、傾向を見てください。
  • Q. 速度を改善すれば、順位は上がりますか?
    A. 速度が理由で順位が大きく上がるとは限りません。Core Web Vitalsは補助的な要素です。ただ、離脱を減らし、問い合わせにつなげるという意味で、改善する価値はあります。
  • Q. FIDは、もう関係ないのですか?
    A. 2024年3月に、INPに置き換えられています。FIDという名前は、いまのCore Web Vitalsには含まれていません。
  • Q. 自分で直すのが難しい場合は?
    A. サーバーの変更や、コードの修正が必要な場合は、専門の制作会社に相談するのが確実です。

まとめ

  • 改善は、測る → 原因を見つける → 効果の大きい順に直すの順番で進める
  • 見るべきは、実際の訪問者の数字(フィールドデータ)。スコア100点は目標ではない
  • Core Web Vitalsは、LCP(2.5秒)・INP(200ミリ秒)・CLS(0.1)。FIDはINPに置き換えられた
  • 多くの場合、まず効果が出やすいのは画像の最適化と、不要なプラグイン・スクリプトの整理
  • 速度だけで順位は決まらない。離脱を減らし、問い合わせにつなげるために改善する

「自社サイトの表示速度が遅いが、どこから直せばいいか分からない」という場合は、お気軽にご相談ください。まずは、現状の数字を一緒に確認するところから始められます。
ホームページリニューアルについてはこちらをご確認ください。